kamiina代表 トラベルバディ

坂本 貴未
Sakamoto Takami
保有資格
- 介護福祉士 ※国家資格
- 保育士 ※国家資格
- トラベルヘルパー/旅行介助士
- 普通自動車二種免許 ※国家資格
- 旅程管理主任者(添乗員資格)
- 福祉車椅子着付/JMSCA夏山リーダー
- 自然公園指導員
- ジェロントロジーマイスター
- ユニバーサルマナー検定
- 旅行サービス手配業
- 京都市観光協会
経験・経歴
- 介護職(サービス提供責任者)
- 添乗員
- 保育士
- 放課後等デイサービス指導員
- 登山ガイド
- 着付講師
- 着付士
- 上級救命講習 ※受講
- 認知症サポーター ※受講
- 聞こえのサポーター ※受講
- 福祉車椅子着付け
- ユマニチュードサポーター
旅行や移動をサポートするトラベルバディとして、京都を拠点に活動しています。
これまでは、訪問介護事業所・介護老人保険施設・サービス付高齢者住宅などで経験を積んで参りました。
介護保険制度により、老後も不自由ない暮らしが送れる一方で、個人が「自分らしく」「生きがいを持って」毎日を送るには、介護保険でのサービスではまだまだ足りない部分があります。その壁をなくしたサービスを提供するのがカミーナです。
カミーナでは、サービス対象は高齢者の方に限っていません。介護度や障がいの有無、年齢、お身体の状態、国籍…などの状態に関わらず、外出をサポートすることを通して、皆様の人生を輝かせるお手伝いをしたいと思っています!
インタビュー記事(2024年12月 )
介護職との出会い。それは『偶然』から始まりました。

ある時、⻑く勤めた事務の仕事を辞め、職業安定所を訪れました。そして職員の⽅より、たまたま介護の職業訓練をお勧めされたことで、受講しようと決めました。実はその時「少しの間仕事をせずに休みたい」という気持ちがあり、受講中は少し休めるかな、なんて軽い気持ちで申し込みをしました。つまりその時は介護職に進むとは考えてなかったんですね。ただ、その職業訓練が、介護職に進むきっかけになりました。
職業訓練には講師が2名おり、現場の話、講師ご⾃⾝の親の介護のお話など、「⽣きた体験談」を聞くことができました。当時、私は介護というものに縁がなかったのですが、ふと「私が介護される側になったらどう思うだろう?」「私の親が介護を受ける時、どんな気持ちになるだろう?」といった考えが頭をよぎったのです。
介護の仕事に込められた“⼈としての基本”
話を聞いていくうち、 講師のお⼆⼈が常に利⽤者様の⽬線で考えていることに気づいたんです。お⼆⼈を通じて、 介護の仕事は「⾃分がされて嫌なことはしてはいけない」「⼈にしてもらって嬉しいことをしてあげよう」といった、⼈としての基本が根底にある仕事だと強く感じたのを覚えています。
職業訓練が終わる頃、訓練校の職員から「私たちが所属する会社で働いてみないか」と声をかけていただき、その会社の訪問介護事業所で働くことに。そしてその会社では、現場での仕事もしながら責任者として 7 年間勤務しました。
介護職へのジレンマ、そして「トラベルヘルパー」との出会い
2020年当時、会社の⽅針と私⾃⾝の介護への考え⽅に⼤きな違いを感じ始めていました。ちょうどその頃、私⾃⾝が⼤きな⼿術を経験したことで、⼈⽣や仕事について深く考えたのです。
介護には介護保険という制度があり、当時勤めていた企業ではその保険内での対応が基本となっていました。保険はとてもありがたいものですが、その⼀⽅で多くの制限があります。⽇常⽣活を送るための⽀援はできるけれど、⾔い換えれば「最低限のことしかできない」のです。実際に介護を必要としている⽅々と接していると、その限界にはがゆさを感じる場⾯が多々ありました。何より「⼗分ではない」と思いながらサポートする⾃分⾃⾝への違和感が⼤きかったのです。

そして退職を決意し、改めて介護サービスにはどのような仕事があるのか調べることにしました。その中で出会ったのが「トラベルヘルパー」です。元々、私は旅⾏が好きで、出かけることが気分転換や新しい発⾒につながると感じていました。その経験から、保険外で制限のないサービスを提供することで、利⽤者様が今の⽣活の中で、たのしさや豊かさを感じられるお⼿伝いができるのでは?と思ったんです。そんな思いがきっかけとなり、トラベルヘルパーとして新しい⼀歩を踏み出すことを決め、独⽴する運びとなりました。
本⼈と、その⽀援者のために。

介護に関する制度やサービスはいろいろと存在しています。ただ、「介護は家族がするもの」という意識が根強く、サービスそのものが必要な⽅々に届いていない現状があります。ケアサービスの基本は介護を必要としている⽅へのサポートですが、同時に、⽇常的に介護やケアに関わる⽅々へのサポートであると考えています。
実際、介護・医療・福祉などの現場では「レスパイトケア(休息の為のケア)」という⾔葉があり、これは周囲で⽀える⽅のためのケアの概念です。ですが、この⾔葉はほとんど浸透していません。介護という分野は⾮常に閉鎖的で、さまざまな情報がご本⼈にも、その周囲にも伝わりにくいのです。
だからこそ、もっと多くの⼈に介護サービスについて知ってほしいと思っています。実際に利⽤するかどうかは別として、まず選択肢があるということを知っておくだけで、⼼の負担が和らぐと信じています。
カミーナのやれること

私はこれまでの経験から⽼⼈介護職に強みを持っていますが、カミーナは「サポートを必要とされる⽅」であればどなたでもご利⽤いただけます!
⾝体的なサポートが必要な⽅はもちろん、保育⼠資格を活かしてお⼦様の対応や障がいをお持ちの⽅へのケアも可能です。さらに、⽇常会話程度ですが英語でのやりとりもできるので、国籍や年齢を問わず幅広い⽅にご利⽤いただけます。また、⾃動⾞運転⼆種免許(タクシー運転の免許)を持っており、福祉タクシー事業も⾏っています。そのため通常は別途専⽤タクシーを⼿配しなければならないような場⾯でも、私⼀⼈で移動を含めた全てのサポートが可能です。
⽼⼈介護に関しては、福祉⽤具の選定や各種制度の活⽤について知識はかなり豊富!アドバイスができるので、利⽤者様だけでなく、ご家族の負担を軽減するサポートにも⾃信があります。介護度や障がいの有無、年齢、⾝体の状態、国籍…など、どのような状況の⽅でも「無理かな」と考えずに、ぜひ⼀度ご相談ください。お⼒になれたら嬉しいです!
カミーナのサービスに込めた想い
これまでお会いしてきた利⽤者様の多くは、恐縮されたご様⼦で、 「申し訳ない」「ごめんなさい」という⾔葉を度々⼝にされていました。それらの⾔葉には、お礼や気遣いの気持ちが込められていると同時に、どこか物悲しさも感じられたのです。そしてある時、 「⼈の世話になることは悪いことだ」という考えが根底にあり、その考えがこのような悲しい⾔葉を⽣み出しているのだと気付きました。
私は、誰かが困っていたら助けたいし、私も困った時には誰かに助けてほしい。1 ⼈で解決できない時には頼ってほしいし、私⾃⾝も誰かに頼りたい。それは⼈が⽣きていく上で当たり前だと考えています。だからこそ、私は利⽤者様やその周りの⽅にも、誰かの⼿を借りることを重荷に思って欲しくないですし、「助け合うこと」を当たり前にしたいと思っています。
私は介護サービスを⽣業としていますが、⼈と⼈が当たり前に助け合い、私の仕事なんて必要なくなる社会、それが理想だと思っています。ですが、それはとても難しい。
だからこそ、選択肢があることを知ってもらうこと。誰かの⼒を借りることを「当たり前」にすること。そのために私ができる最⼤限のサポートを提供すること。
それがカミーナの使命だと考えています 。
取材・執筆:コトリ